ドライバー泣かせの環状交差点がイギリス有数の観光地に 複雑な構造がむしろ人気

5つの小円からなる複雑な環状交差点が観光名所に。造形の美しさから、撮影スポットとしても人気だという。

運転

イギリス・スウィンドンにあるラウンドアバウト(環状交差点)は、複雑な構造から「最もスリリングな道路」として地元の人たちに愛されてきた。近年になりネット上で紹介されたことにより、観光客が訪れる名所として人気を博しているという。『DailyStar』や『Express』などが報じている。

“【動画】複雑さが人気の環状交差点”


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■造形が美しい交差点

ロンドンの西に位置する工業都市スウィンドンにある環状交差点、通称「マジック・ラウンドアバウト」は、独特な設計と芸術性の高い造形美によって知られてきた。

5つの小さな円が重なり合った特異な形状は魔法陣のようで、上空から見るとその造形美が際立つ。各々の円の中央には合計16体の人物像が設置され、スウィンドンの歴史や伝統を表現している。

夜間は彫刻と交差点全体が照明で美しく照らし出され、まるで魔法の世界に入り込んだような幻想的な景観が楽しめることから、撮影スポットとしても人気だ。

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■旅行サイトで有名に

このラウンドアバウトは渋滞が発生しにくく、交通がスムーズに流れるように設計されているが、ドライバーが困惑する見た目の複雑さから、「イギリスで4番目に怖い交差点」と呼ばれてきた。

しかし近年になるとその複雑さが受け、一部のドライバーにより旅行サイトのトリップアドバイザーで紹介されると、海外からの観光客や家族が押し寄せるお出かけスポットとして人気を集め始めた。

トリップアドバイザーのユーザーは、このマジック・ラウンドアバウトについて「スウィンドンが提供する最高のアトラクション。制覇するには神経と集中力、そして純粋な決意が必要です」「過去に訪れた複数のラウンドアバウトのなかで世界最高です。家族みんなで楽しめるスポット」と、熱烈なレビューを寄せている。

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■複雑だが事故率は低い

マジック・ラウンドアバウトは、世界有数の道路の専門研究機関・英国交通道路研究所(TRL)の卒業生であるフランク・ブラックモアによって1972年に建設された。

独特の交通ルールが採用され、車は真ん中の大きな円を一方通行で回るが、外側の小さなロータリーでは逆回りになる。

独特の形状ゆえに一見すると事故が起きやすそうに見えるが、実際には設計時から明確な車線分離や、適切な減速と良好な視認性などの安全性が十分に考慮されており、事故率は低い水準に抑えられているという。

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■複雑さが人気の環状交差点


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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド

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