【コミケ】痛恨の「誤情報」を宣伝し続けてしまったサークル、起死回生の打開策が最高だった

コミケ開催当日、新刊の宣伝内容に誤りを見つけてしまったとあるサークル。「何か策はないか」。ファンが大挙して訪れるまで3時間を切っていた…。

C103コミケ

国内最大規模の同人誌即売会「コミックマーケット103」(31日までの2日間開催、以下コミケ)が30日、開幕した。初日、会場となった東京ビッグサイトには約14万人もの参加者が来訪し大盛況。記者がそこで目撃した人間模様とは…。


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■熱気あふれる会場

C103コミケ

合計13,700スペースと、過去最大規模での開催となった今回のコミケ1日目。年末とは思えない最高気温15℃という暖かな晴天に恵まれ、会場内では汗をかきながらお目当ての同人誌を探し求める参加者が多く見られた。

この日は、Vtuberに加え、アズールレーン、ウマ娘、原神、そしてブルーアーカイブなど人気ゲームジャンルが目白押し。コスプレイヤー・絵鳩はなさんも、大好きなブルーアーカイブに関する新刊写真集を完成させ、ファンとの交流を楽しみにしていた。

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■「写真集」の値段に問題が…

C103コミケ

ブルアカキャラの“ふともも”にフィーチャーした新刊写真集はフルカラー40ページ、表紙まわりに特殊加工を施した自信作。昨今の印刷費高騰の影響もあったが、完成度の高い一冊を作るべくコストをかけて作り上げた。

X(旧・Twitter)で事前に“お品書き”を公開し「新刊1000円」と宣伝し続けていたが、出展当日の朝6時、そもそも頒布価格を「1500円」で想定していたことを思い出した。1000円では完全に赤字なのだ。

「このままだと頒布する度赤字になってしまって破産なんですが当日朝の値段変更って許されるもんなんですかね…」と、思わずXに不安をつづった。


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■問題解決のために…

C103コミケ

優しき仲間たちのアドバイスでコミケルールやマナー的に問題ないことが判明したものの、同時に「ファンたちが事前情報のまま勘違いして来たら申し訳ない」と、自責の念に駆られた。

そんな律儀な彼女が編み出した打開策…それは「ふとももバトル」だった。

すぐさまXで「おれは変更前の値段じゃないと買わないぞ! という強い意志を持った方は私とふとももバトルしてください! 戦って勝ったら変更前の値段で売ります」と発信。このウルトラCな作戦にすべてを託した。


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■勝ち目無き「勝負」

C103コミケ

「ふとももバトル」とは…。

その詳細を確かめるため記者がサークルを訪れると、「どっちが良いふとももか見比べて、勝敗を決めるというバトルです」という、思わず二度聞きするレベルの解説をしてくれたのだった。

「そっちがその気なら、こっちもやったんぞ!」と同行したsirabeeカメラマンが挑戦するも、“美ふともも”の持ち主・絵鳩さんには到底及ばず敗北(※写真は取材対応のためスペースから出てきてもらい撮影)。

「まだ無敗です! 負けを知りたい!」と鼻息を荒くする彼女だったが、実際にはその取り組みを絶賛し戦うまでもなく1500円支払ったファンも多かったようである。

参加者がみな相手を思いやり、笑顔で交流する。これこそ老若男女のオタクが行きかう人間交差点、コミケの醍醐味なのだ。


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■執筆者プロフィール

キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク。

中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーからスポーツまで精力的に取材しつつ、中年独身ひとり暮らしを謳歌する。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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