狂犬病で凶暴化したカワウソが男性を襲う 手足を41回噛まれる重傷

カワウソが男性や犬を次々と襲った。狂犬病であることを確認し、安楽死させたという。

カワウソ

アメリカ・フロリダ州で、男性が狂犬病に感染したカワウソに襲われた。カワウソは捕獲後、安楽死させられた。『Wesh』や『WPBF』が報じている。


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■カワウソが人を攻撃

事件は9月20日、フロリダ州パームビーチ郡ジュピターで起こった。

ジョセフ・スカリオーネさん(74)が、裏庭に集まってくる鳥たちに日課の餌やりをしていた最中、水中に浮かぶカワウソを見つけたので家に戻ろうとした。

スカリオーネさんはゆっくり後退し始めたが、カワウソが素早く飛びかかってきたためにつまずき転倒。足、手、腕を41回噛まれたが、カワウソを投げ飛ばして安全な場所に逃げ込んだという。

さらにカワウソは近隣に出没し、飼い主の前でペットの犬を襲った。これを目撃した住民たちが、ゴミ箱で覆って捕獲したそうだ。

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■狂犬病にかかっていた

その後、フロリダ州保健局はこのカワウソが狂犬病陽性であることを確認し、安楽死させたという。狂犬病は神経系の病気で、治療しなければ哺乳類や鳥類などの温血動物や人間にとって致命的だ。

スカリオーネさんは地元放送局『WPTV-TV』の取材に対し、狂犬病の予防接種を受けており、後遺症が残らないよう外科医の診察を受けていると語った。

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■アライグマから感染?

フロリダ州のパームビーチ郡にある動物を保護する機関「アニマルケア・アンド・コントロール」によると、狂犬病にかかったカワウソを目撃したのは2010年以来で、このカワウソはアライグマからうつされた可能性が高いという。

狂犬病から身を守るために、同機関は「人間は野生動物、特にアライグマへの餌やりをしないこと」「ペットの予防接種を最新のものにする」という二つの注意点を挙げた。

また野生動物に噛まれた場合は、すぐに医療機関または獣医師の助けを求めに当機関に連絡するよう呼びかけている。

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(文/Sirabee 編集部・ジェス タッド

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