「スシローテロ」のような悪質ないたずらへの対処は… 8割が民事・刑事で厳罰求める

スシローなど回転寿司店やうどんチェーン店などで立て続けに発生した悪質ないたずら事件。世間は犯人に対してどのような対応を求めているのだろうか。

スシロー

今年1月、人気回転寿司チェーン店・スシローの岐阜正木店で起きた、いわゆる「醤油ペロペロ事件」。

地元の高校生が、友人たちと食事している際に醤油ボトルの注ぎ口を舐めたり、未使用の湯呑を舐めて元に戻したりといった悪質ないたずらをする動画をインターネット上に投稿。

動画はまたたく間に拡散し、運営会社の株価は一時170億円以上下落するなど、大騒動になった。


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■スシローは少年を提訴

「スシローテロ」とも呼ばれた現象は同店にとどまらず、同業のはま寿司やくら寿司でのいたずらやうどんチェーン店では共用スプーンで天かすを口に入れる…といった動画も拡散。

騒ぎのきっかけとなった少年に対して、スシローが6,700万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴していることも報じられた。

株価下落だけでなく、売上減少やその後の対策費用など企業に大きな損害を与え、いたずらで許されることではないが、世間はこうした行為とその後の対応について、どのように考えているのだろうか。

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■8割弱が民事・刑事とも厳罰求める

Sirabee編集部が、6月30日から7月2日にかけて、全国10〜60代男女1,000名を対象に調査したところ、最も多かった答えは「民事・刑事で厳しく処分すべき」で、じつに76.2%。世間の苛烈な処罰感情が明らかとなった。

「刑事処分はすべきだが、民事の高額賠償はやりすぎ」が15.1%で続き、「損害賠償はすべきだが、犯罪として処罰はやりすぎ」が6.4%。「民事・刑事とも大目に見るべき」はわずか2.3%だった。

スシローテロ


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■若い世代も厳しく

いわゆるスシローテロ的な行為は、主に若い世代の犯行であるケースが多い。今回の調査で世代差が見られるか…と思いきや、厳しい処分を求める声については、大きな差は見られず、7〜8割が民事・刑事とも厳罰を求めている。

一方、高額な賠償に疑問を持つ人は、上の世代ほど増え、60代では20.8%に。ところが、犯行に及んだ人たちに近い10〜20代では、7.3%と最も低い結果となった。

若者たちが自らの行為から受ける報いを「甘く見ている」というわけでもなさそうだ。

スシローテロ


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■執筆者紹介

タカハシマコト:ニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター

1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。

著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社)

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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年6月30日~7月2日
対象:全国10代~60代男女1,000名(有効回答数)

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