ノミに噛まれた男性が両腕と足を切断 敗血症起こし一時は生死をさまよう

軽度の発疹や痒み、風邪で病院を受診する人は少ないだろうが、じつは恐ろしい病気かもしれない。ある男性も、深刻な症状だったことが判明した。

2023/07/25 06:30

かゆい・かゆみ・痒み・湿疹

この時期に活発化する蚊やノミ、ダニ。虫よけスプレーや防虫剤を使用しても、屋外・室内問わず発生するうえ、犬や猫などのペットにも予防薬を与えることが大切だ。

このたびある男性に起こった悲劇の話題を、アメリカの『NEW YORK POST』や『FOX』などが報じている。


関連記事:愛犬に噛まれた検査で別の異常が発見された男性 「おかげで命拾い」とポジティブ

■風邪症状の悪化で搬送

テキサス州ヒューストンに暮らし、ペットシッターをしているマイケル・コールホフさん(35)が先月、風邪症状が悪化したうえ足の指の感覚まで失い、サン・アントニオにある病院に搬送された。

足の手術から退院したばかりの母親を手伝うため、サン・アントニオを訪れていた最中だったという。

マイケルさんはその後に臓器不全に陥り、敗血症性ショックを起こしていることが判明。集中治療室に移動すると、人工呼吸器をはじめ透析、抗生物質と昇圧剤など複数の点滴治療を受けたという。

関連記事:性転換を認めない父親が息子に殺害される 有名歯科医と評判も家では口論絶えず

■手足がミイラ化

母親のジェリーン・ハーダウェイさんは医師から「近親者に連絡をして、最後の挨拶を…」と告げられたそうで、マイケルさんが生死をさまよっていたことを明かしている。

マイケルさんはなんとか11日間の治療に耐え、今月1日に人工呼吸器を取り外したものの、今度は別の困難が待ち受けていた。治療に使用していた昇圧剤が、手足をミイラ化させる乾性壊疽を引き起こしていたのだった。


関連記事:サイクリング中の男性がアナフィラキシーショックで死亡 口にミツバチが飛び込み…

■両腕と足の一部を切断

すでに治療は不可能な状態で、マイケルさんは両腕と足の一部の切断を余儀なくされたが、医師からは「あと48時間遅かったら、命は助からなかったでしょう」と言われた。

弟のクレッグさんは「手は必要だけど、生きていくうえで一番大事なのは心だよ。新たな挑戦を何とか頑張ってほしい」とマイケルさんを励ましているそうだ。


関連記事:銀行強盗に「どうしたんだい」と優しく声をかけた客 落ち着かせて逮捕に貢献

■「単なる風邪だと…」

医師はマイケルさんの症状の原因を、「ノミに噛まれ、発疹チフスに感染したことによる合併症」だと考えている。ここまで悪化するのはかなり稀だが、アメリカ疾病予防管理センターによると、ノミが生息する地域では誰にも発症する危険性があるそうだ。

治療をしなければ肝臓、腎臓、心臓、肺、脳などの臓器に損傷を与える可能性があるが、クレッグさんによるとマイケルさんは「風邪以外、発疹などの初期症状は何もなく、軽く考えていた」という。

・合わせて読みたい→愛犬に噛まれた検査で別の異常が発見された男性 「おかげで命拾い」とポジティブ

(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

『全ての病気は「口の中」から!』【Amazonでチェック】