森田剛らが『アナウンサーたちの戦争(仮)』で熱演 声の力「電波戦」の真実

8月14日放送『アナウンサーたちの戦争(仮)』。森田剛、安田顕らの熱演にもう1つの戦いがよみがえる。

■「でも知ってほしい」

和田の妻・実枝子は、戦前の1939年に入局した女性アナウンサーの草分け。英語が堪能で才媛の誉れ高かったが、開戦翌年に和田との結婚を機に退職した。

戦後、ラジオの放送現場に復帰し、昭和最後の1988年までアナウンスの仕事を続け、昭和放送史と共に生きた。実枝子を演じた橋本からコメントが到着している。

橋本:とにかく、森田さん演じる和田信賢さんの凄まじい気迫に圧倒される日々でした。嘘や虚言が臆面もなく流布され、人々を惑わし、”大きな意志”の思いのままに人々は操作される。


その先にあったのは、言葉にし難い悲劇でした。本当に苦しかった。でも、知ってほしい。この作品が描いているのは、きっと真実です。


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■「とても考えさせられる話」

館野は、開戦臨時ニュースを読み一躍名をあげた若手アナウンサー。「アナウンサーは国家の宣伝者」と主張し、日本の勝利を力強く感情を込めた読み方で伝え続けた。

しかし、インパール作戦に従軍して戦争の悲惨な現実を身をもって知り、姿勢が一変。終戦の玉音放送を反乱軍の銃口から身を挺して守ろうとした。館野を演じる高良からのコメントは下記の通り。

高良:言葉の力を信じていたアナウンサーの方々が戦争に巻き込まれ、信じていたものが徐々に崩れていくときに、それぞれの人物が言葉にどう向き合うのか。向き合い続けるのか。とても考えさせられる話です。


今は結果が分かっているからこそ、戦時中のことを多方面から話すことはできますが、当時生きていた人達は今をとにかく必死に生きるしかなかったはずです。


なにが正しくて、なにが間違いかはそのときには分からなかったはずです。今より選択肢も情報も少なかった時代に自分ならどう生きていたのでしょう。もし自分が役のようにアナウンサーだったら自分から発せられる言葉の重みをどう感じていたのでしょう。


戦争に巻き込まれる人々の苦しみを題材にしていますが、現場は充実していて、とてもやり甲斐のある役でした。


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■「地獄を生み出すこともできる」

米良は、1931年に入局した和田の先輩アナウンサー。面倒見がよく後輩から慕われ、事務処理能力が高く開戦後に派遣されたマニラ局ではナンバー2として局長を支えた。

子供好きでマニラから家族に宛てた手紙が数多く残る。戦争末期に最後まで現地で放送を続けて米軍の激しい攻撃にさらされる。

米良を演じる安田からもコメントが。

安田:言葉とは、ささやかな幸せを守ったり、ありふれた日常を豊かにしてくれたり、一方で地獄を生み出すこともできる。すごい力を持っているものであることが感じられました。


その言葉で、自分が正しいと信じることが伝えられなくなったとき、そういった組織・社会は、我々の命・生活を守ってくれるのか。80年前の戦争を舞台にしていますが、現代においても、十分に考えさせられる内容です。


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■「私たちが知らなかった真実がありました」

脚本家・倉光泰子氏からのコメントは下記の通り。

倉光氏:企画書のタイトルだけ見た瞬間は、アナウンサーが戦争に立ち向かう話だと思いました。正義を貫くアナウンサーが登場し、情熱で人の心を絆す、そんなイメージです。


ですが、そこに書かれていた内容は違いました。私たちが知らなかった真実がありました。衝撃でした。これはたくさんの人に届けなくてはいけない話だと、強く感じました。


ドラマとはいえ、史実に基づく話です。たくさんの方にご協力いただき、慎重に言葉を選びながら、脚本を作り上げました。この話を伝えたいという制作チームの情熱が伝わるものになったと思います。


この作品では、戦争の恐怖だけではなく、言葉の持つ力について描いています。戦争は過去のものではありません、世界各地で続いています。その一方で、以前と違い、誰もが好き勝手に言葉を発せる時代になりました。


そんな今だからこそ、この作品が、戦争とは、言葉の力とは何なのか、考えるきっかけとなればと願っています。素晴らしいキャスト、スタッフのみなさんによって、どのように肉付けされるのか、完成が楽しみです。

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(文/Sirabee 編集部・ホンマみつる

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