保護犬が元の飼い主に会うため64kmもの距離を… 里親に引き取られた直後に逃走

以前の飼い主宅を目指し、27日間もさまよっていた1匹のゴールデン・レトリーバー。飼い主が変わることにやはり不安だったのだろう。

ゴールデンレトリバー

動物はときに、私たちの想像をはるかに超える力を見せることがある。特に犬は嗅覚や聴覚が非常に優れており、このたび1匹の犬が驚くべき大胆な行動に出て注目を集めている。イギリスの『Mirror』やインドの『Indiatimes』が伝えた。


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■新しい飼い主の元へ

話題となっているのは、北アイルランドのティロン郡・ダンガノンに住むゴールデン・レトリーバーの「クーパー」。

幼少期、ロンドンデリー郡のトバモアで弟の「ジョージ」とともにある家庭で飼われていたが、飼い主が世話を続けることが困難となり、保護施設に預けられた。

そして先月1日、写真家のニゲル・フレミングさんが、クーパーの里親になることを申し出たという。

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■自宅に着いた瞬間に逃走

しかし、ニゲルさんの自宅に到着し、車のドアを開けた瞬間にクーパーは飛び出し、一目散に逃走してしまった。

周辺住民にも助けを求めたがすぐに姿を見失い、街中に「迷い犬」のポスターを貼って歩いたが、ついにクーパーを見付けることはできなかった。

ニゲルさんはその22日後、行方不明のペットを捜索する慈善団体『Lost Paws NI』から、「クーパーに似た犬が野原をさまよっている」との連絡を受けた。


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■元の飼い主宅へ

さらにその5日後、トバモアという町に向かって走っているクーパーの姿を、同団体のスタッフが目撃。そこでついに保護されたが、そこは元の飼い主宅のすぐ近くだった。

交通量の多い幹線道路を走り、昼夜を問わず田舎道や森の中を駆け抜け、27日間にわたり64kmも離れた馴染みの深い家を目指したクーパー。

ニゲルさんは「スタッフたちに感謝するとともに、新しい家に連れて行かれる不安にも気付いてあげるべきでした」と語っている。


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■今では暖炉前でくつろぐ様子も

「一時は絶望しましたが、帰ってきてくれて嬉しいです」と話すニジェルさんに、団体のスタッフも安堵の表情を見せる。

数日前に様子を見に行ったところ、クーパーは元から飼われていた同種の「モーリー」と仲良く暖炉の前でくつろぎ、とても落ち着いていたという。

ニジェルさんについても「クーパーが喜ぶおやつを手に、諦めずに探し続けていた彼は、私たちが知る最高にやさしい飼い主の1人です」と褒めたたえている。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

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