遺灰を渡された遺族が葬儀社を提訴 「火葬ではなく埋葬」の依頼を忘れられたか

亡くなった女性の見送り方について、葬儀社に伝えてあったという家族に、悲しすぎる結果が…。

遺灰・骨壺

大好きな母親の遺体を、生前に希望していたように埋葬してあげたいと考えていた遺族。しかし手違いがあり、スタッフが遺体を火葬してしまった。ある一家が経験した悲劇について、『The Daily Star』など海外メディアが伝えている。


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■家族が葬儀を手配

アメリカ・アリゾナ州で暮らしていたジョアン・スティーヴンズさんが、86歳で死亡。家族は葬儀社に連絡し、立派に見送るための準備を始めることにした。

このとき家族は葬儀社に遺体の消毒・防腐・死化粧といったエンゼルケア、棺の用意などを依頼した。またスタッフにジョアンさんの生前の希望を伝え、埋葬・葬儀を執り行う予定を立てたという。

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■「誤りが…」と言われて愕然

しかし会場に到着したとき、家族は「遺体の取り扱いを間違えてしまいました」と葬儀社のスタッフに告げられて大きなショックを受けた。事情を聞いたところ、埋葬する予定だった遺体をうっかり火葬してしまったというのだ。

この日を振り返り、ジョアンさんの息子であるジェイソンさんは「複雑な気持ちでしたし、今もそれは変わりません」「こんなことが起こり得るなんて、まったく理解できませんでした」と話し、当日はどう反応すればいいのかも分からなかったと明かした。


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■返金されたが…

ジョアンさんの家族によると、葬儀社側からは謝罪があり葬儀費用も返してもらったとのこと。しかしどうして遺体を火葬するといったミスを犯すに至ったのかなど、肝心な点については説明さえ受けられなかったそうだ。

また遺灰は手渡されたものの、それが本当にジョアンさんの物であるとは言い切れないと考えているという。その理由について、家族は「母の物だと確実に示す物は手渡されていませんから」と話している。


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■訴訟を起こす決意

2月27日に、家族は「契約違反と過失があった」「過失によって精神的苦痛を受けた」として葬儀社を提訴した。これにより家族が何を求めているかなど、具体的なことは伏せられている。

日本でも、葬儀に関するトラブルがたびたび話題になる。「費用が想像以上にかかった」「契約した内容とずいぶん違った」といった問題が多いというが、そういう事態を防ぐためにも、確認作業を入念にすることが大事だそうだ。

家族の死に直面した直後に冷静になることは、実に困難だ。いざという時に備え、葬儀場選びや手続きについて一度は調べて確認しておくほうがいい。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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