強気なのか弱気かわからない伝説のスーパー 鮮魚コーナーは「意味不明の安値」

ないものはない──。 強気なのか弱気なのか本性がわからない、あのご当地スーパーに行ってみた。

サンフレッシュ

「ないものはない」──。

そんな店のキャッチフレーズが時折ネット上で話題を呼ぶ静岡・西伊豆の地元密着型スーパー・サンフレッシュ。ここに偶然立ち寄る機会があったので、その中身をレポートしたい。


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■キャッチフレーズの妙

サンフレッシュ

海水浴場と温泉が位置し、景勝地・堂ヶ島エリアにもほど近い伊豆半島西側の観光地・松崎町。

ここにあるちょっとレトロなサンフレッシュは、「ないものはない」という斬新なキャッチフレーズで一躍ネットの話題を集めたスーパーマーケットの小規模チェーンだ。

「ないものはない」という言葉、幅広い商品取り扱いを“誇示”しているようにも聞こえるし、一方では取り扱えていない商品があるということを“観念”している弱気な言葉のようにも感じる。そんな掛詞(かけことば)のような巧みさが「どっちの意味!?」とネット上で時々話題となるのだ。

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■ちょっとレトロな町のスーパー

サンフレッシュ

店に行く前、地元ホテルに務める若者に話を聞くと、「このへんにあるスーパーの中ではだいぶ年季が入っている部類。近くにはフードストアあおき、マックスバリュといった強豪がおり、その影響もあってか昨年近くのサンフレッシュが一軒なくなったんですよ」と話してくれた。

たしかに店づくりは最新というより、どこか懐かしいスーパーマーケットの装い。野菜から惣菜、肉類、魚類、乾物、調味料類までしっかり揃っている。

サンフレッシュ

「アメイジングスパイス」なる謎の調味料にも目が引かれたが、記者が印象的だったのは鮮魚コーナー。ここでは町の魚屋さんのよう、氷が張られた発泡スチロールに大小様々な新鮮な魚たちが放り込まれているのだ。


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■鮮魚コーナーが激アツ

サンフレッシュ

ケースには「マメジ」なのか「マナジ」なのかよくわらかない魚が1.6万円で売られていた。調べてみるとマメジはクロマグロの幼魚を指し、マナジはヘダイの地方名。魚の形から見て前者だろう。

サンフレッシュ

そのほかアワビ1つ290円、穴子が440円、ナマコが960円、塩焼きや天ぷらにすると絶品のメギスが1匹10円とワクワクする品揃えが続く。あの店の外観から、ここまで本格的な鮮魚売り場が内部にあるとは想像もつかなかった。


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■「意味不明の安値で売ってる」

サンフレッシュ

ネットには「お酒、置いてないです」とないものはない伝説を真っ向からぶっ壊してしまう書き込みもある一方、記者同様「サンフレッシュの鮮魚は激安」「地物の魚が意味不明の安値で売ってるから絶対寄ったほうがいい」と鮮魚コーナーに注目する声も多くある。

サンフレッシュ

全てが揃う「ないものはない」はさすがに言い過ぎだが、「ないものはない」という弱気なスタンスでもない、地元民に愛される店だと感じた。

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(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤

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