捕獲されたクマがお気に入りのキャンプ場に帰還 動物学者も驚きの1600キロ移動

4つの州をまたぐ大移動? 驚くべき帰巣本能を発揮した野生のアメリカクロクマがすごい。

2022/12/24 06:00

アメリカクロクマ

野生動物管理局によって、住処を移されたアメリカクロクマ。慣れ親しんだキャンプ場に戻るために1,000キロ以上もの距離を移動し、動物学者をはじめとする多くの人々を驚かせている。『Outside Online』『Insider』などの海外メディアが報じた。


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■州をまたぐ長距離移動

アメリカ・テネシー州のローカル放送局は今月、グレートスモーキーマウンテンズ国立公園のキャンプ場に戻るため、4つの州を横断したメスのアメリカクロクマについて報じた。

クマは公園の敷地内をお気に入りの餌場としていたようで、人間に捕獲されてからキャンプ場に帰り着くまで、じつに1,600キロを旅したという。

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■遠く離れた森に移送するも…

同キャンプ場では今年6月、アメリカクロクマがピクニックテーブルから食べ物をつまみ食いしたり、ゴミ箱や旅行者のバックパックを荒らしているという苦情が寄せられていた。

そこで野生動物管理局のスタッフは、クマを捕獲。「609」という番号の振られた位置情報装置を取り付けた上で、約1,600キロ離れたジョージア州のサウスチェロキー国有林に放した。


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■GPSで経路を確認

その後、クマの行方を追跡していた野生動物学者の一人であるビル・スタイバー氏によると、609は数ヶ月かけて元いたキャンプ場に戻ってきたことが確認されている。

このクマはどのようにして方角を掴んだのか、ジョージア州からサウスカロライナ州、ノースカロライナ州を休み無く横断し、無事に元いたテネシー州の公園に辿り着いたのだ。


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■動物学者も驚き

スタイバー氏はテレビ局の取材に対して「彼女は決して立ち止まらず、ただただ歩き続けていました」と報告した。

また、クマは慣れ親しんだ住処に戻るために300キロ以上歩くことがあるという。しかし609は、同氏がこれまでに見たクマの中でも最も長距離を移動した個体だそうだ。

SNSでは「まるで童話のよう」「クマは驚くべきナビ能力を持っているようだ」「よほどキャンプ場のエサが美味いのだろう」などのコメントが寄せられていた。

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(文/Sirabee 編集部・びやじま

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