90歳女性が71年越しに大学を卒業 家政学の学位取得に世間から称賛の声
「人生は面白く、まだまだ多くの学びがある」と90歳の女性。成し遂げた快挙に拍手だ。
何かを始めるのに遅すぎることはない。ただし努力を怠らなければだ。そのことを改めて感じさせてくれる御年90歳の女性が、アメリカにいる。『8NEWS/abc』に続いてインドの『Indiatimes』も伝え、話題は世界に拡散中だ。
■卒業を間近に控えるも…
注目を集めているのは、アメリカ・イリノイ州のジェネシオ市に暮らす御年90歳のジョイス・デフォウさん。母親であり祖母であり曾祖母でもある彼女は11日、71年もの歳月を経てめでたく北イリノイ大学の卒業式に臨んだ。
ジョイスさんは、1951年に同大学に入学。家政学を専攻し学業に励んでいたが、入学から3年半がたち卒業を間近に控えた頃、ある男性に出会ったという。
■たったひとつの心残り
ジョイスさんは通っていた教会でドン・フリーマンさんという男性と知り合い、恋に落ちた。とんとん拍子で結婚が決まり、大学は中退することにしたそうだ。
その後は和やかな家庭を築き、3人の子供をもうけたものの、ドンさんが他界。5年後、ジョイスさんは現在の夫であるロイさんと再婚し、6人の子供を出産した。
現在は17人の孫と24人のひ孫に囲まれ幸せいっぱいに暮らすジョイスさんだが、大学生活を中途半端に終えてしまったことは、人生のたったひとつの心残りだった。
■授業のオンライン化に戸惑い
そんな気持ちを知った家族に強く背を押される形で、ジョイスさんは2019年、ついに大学に復学した。「始めたからにはきちんと完結させたくて」と話すジョイスさんだが、71年前と違い授業はオンライン化し、パソコンの使い方から学ばなければならなかった。
授業は難しく、覚えなければならないこともたくさんあり、何度も「辞めたい」と思ったというジョイスさん。しかしそのたびに周囲から励まされ、支えられ、やっと学位の取得が叶ったそうだ。
■「人生はまだ学びたいことだらけ」
大学の職員や教員たちは「私たちは、ジョイスさんが大学で学んだのと同じくらい、彼女からいろいろなことを教わりました。彼女は最高のインスピレーションです」と、その人柄を称賛している。
ジョイスさんは「何かを始めるのに遅すぎることはないの。人生はとても面白く、まだまだたくさんの学びがあるわ」と話す。そして人が持つ才能や個性にはそれぞれに意味や理由があるとして、「皆さんも諦めずに頑張ってください」と世間にエールを送った。
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（文／Sirabee 編集部・桜田 ルイ）
