刑務所の「滞在費用」が1100万円に… 借金苦の元受刑者が異議申し立て

一日の滞在費用が高級ホテル並? 元受刑者が「2度目の罰はやめて」と訴える。

2022/09/02 08:00

刑務所・牢屋

アメリカ・コネチカット州の元受刑者の女性は、刑務所から釈放されて20年たった今でも、大きな借金という「罰」に苦しめられていると主張している。『AP News』『ABC News』などの海外メディアが報じた。


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■まるで高級ホテル

テレサ・ビーティさん(58)は、かつて薬物犯罪で収監された際、刑務所の「滞在費用」として1日に249ドル(約3万4,000円)を請求された。

2年半の刑期を終えた時には、金額は8万3,762ドル(約1,150万円)になっていた。そして現在、彼女は51年間住んだ家を手放さなければいけない事態に直面している。

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■釈放されても続く「罰」

アメリカの多くの州では、刑務所の「滞在費支払い」のための法律がある。受刑者は、刑務所内で過ごした期間に応じた費用を支払う義務があるのだ。

しかし、この負担があまりにも大きいため、元受刑者のその後の人生を借金に追い込み、更生を妨げる「2度目の罰」だという批判の声も大きい。そのため、最近ではそのような刑務所の方針を縮小、あるいは完全に廃止する取り組みが全国的に進行しているという。

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■法律は見直されたが…

実際にコネチカット州では法律の見直しが行われ、殺人など一部の重罪を除き、囚人が初期費用の5万ドル(約690万円)を支払う必要はなくなっている。

だが州は、法律が変更される前に適応された借金について回収する権利を保持している。よってビーティさんは、多額の借金から解放されることはなかった。


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■州を相手に訴訟

「私はすでに社会に対して負債を支払っています。二重に支払うのは公平ではありません」と語るビーティさんは、州に対して意義申し立ての訴訟を起こした。

一方で、州議会のジョン・キッセル議員は「人々は、投獄にはお金がかかることを理解する必要がある」として、法案の維持の必要性を訴えている。

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(文/Sirabee 編集部・びやじま

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