『夫を殺す方法』サスペンス作家が寄稿内容を実行 終身刑で仮釈放は25年後

ロマンチックなサスペンス小説を書く女流作家。しかし余生を刑務所で送ることになった。

2022/06/20 08:00

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アメリカ・オレゴン州の女流小説家であるナンシー・クランプトン・ブロフィは、夫を殺害した容疑で逮捕・起訴されていた。ポートランドの裁判所で開かれていた裁判がついに結審。被告に厳しい刑が下ったことを、『NBC News』『Fox LA』『Washington Post』などが報じている。


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■「夫を殺す方法」を執筆

ナンシーは2011年、あるブログに「夫を殺害する方法」なるタイトルのエッセイを寄稿していた。誰もがそのエッセイを興味深く読んだが、それが彼女の本音であると疑う者はいなかった。

なぜなら彼女はサスペンス作家であり、巧妙な殺人の方法を編み出すことは重要な課題、仕事だったからだ。

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■2億円近い生命保険金

それから7年後の2018年6月2日、ナンシーの夫で元シェフとして料理学校に勤務していたダニエル・ブロフィさんは、銃で胸を撃たれて死亡。そしてナンシーは140万ドル(日本円にして1億9,000万円弱)の生命保険金を受け取ったが、3ヶ月後に夫殺害容疑で逮捕された。

事件の前に拳銃を購入していたこと、高額の借金を抱えていたこと、そして事件当日、料理学校の近くで彼女の車が目撃されていたことが理由だった。

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■借金地獄だった

「小説を執筆するうえで銃器の研究が必要だった」「夫は誰かに暗殺されたのでは」と主張するも、問い詰められると「記憶にない」と繰り返していたナンシー被告。だが検事当局が、生命保険金目当ての殺人という見方を変えることはなかった。

夫婦がクレジットカード地獄に苦しみ、高額の借金を抱え、家を売る準備に迫られていたなか事件が起きていたことがわかったからだ。


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■終身刑が下る

有罪答弁を先月に済ませていたナンシー被告に対し、判事はこのたび終身刑を言い渡し、裁判は結審した。仮釈放を求める権利が与えられるのは25年後。90代になってからだ。

料理学校の指導者になる前はシェフだったダニエルさんについて、被告が「シェフと結婚するってすごく大変」とぼやくこともあったという。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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