出会い系で女になりすました男を殺害した被告 「だましたほうが悪い」と主張

成績優秀で、早期に高校を卒業していた被告。過去に問題を起こしたことは、一度もないという。

2021/10/31 04:15

迷う男性・スマホ

ストーカー行為、睡眠薬の使用、脅迫、性的な動画や写真を撮られてゆすられるなど、トラブルが絶えない「出会い系」の世界。ときには殺人事件が起きてしまうこともある。

今、アメリカ・バージニア州で注目を集めている事件の話題を、『The Roanoke Times』『abc13 News』『yahoo!sports』などが報じている。


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■きっかけはマッチングアプリ

今年5月、バージニア工科大学のアメリカンフットボール部で、優秀なラインバッカーとして期待されていたイシムメン・エチュート(18)というルーキーの選手が、同州モントゴメリー郡ブラックスバーグで殺人事件を起こした。

きっかけが有名マッチングアプリの「Tinder」であったこと、犠牲者のアプリ上の登録情報にも問題があったことから、裁判の行方に大きな注目が集まっている。

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■じつは女装した男だった

エチュート被告は今年4月、「Tinder」を通じてレストランの店長をしているジェリー・ポール・スミスさん(40)という男性と知り合った。

しかしスミスさんは、アプリに「アンジー」という名の女性として登録していた。意気投合して実際に会い、アパートに招かれ、50ドル(日本円で約6,000円)を支払ってベッドに入るまでは、被告もそれに気づかなかったという。

性的な行為が始まり下半身があらわになったところで、「アンジー」がじつは男だとわかり、怒り心頭に発して殴る蹴る、頭を踏みつけるなどを繰り返したエチュート被告。重傷を負ったスミスさんを放置し、帰宅したことも認めている。

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■成績も優秀だった被告

逮捕されたエチュート被告は第二級殺人罪で起訴され、身柄は拘置所へと送られたが、約850万円の保証金を支払ったことで現在は保釈となっている。

母親は「高校でも成績優秀で、単位をどんどん取得し、早期に卒業した子です。問題を起こしたことは一度もありません」と、メディアの取材などを通じて強く訴えている。なお同大学は、全米カレッジフットボールのトップチームにランク入りすることもある名門校だ。


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■「だましたほうが悪い」と被告

女性との出会いを求めていたエチュート被告は、今なお「女と偽って私をだましたほうが悪い。屈辱的な気持ちを味わった」と訴えており、虚偽の登録を放置しているアプリに対しても強いいら立ちを示している。裁判ではそれらが大きな争点になりそうだ。

司法解剖で、スミスさんは頭部に致命傷を負っていたことが判明している。顔面の骨と歯は完全に砕けていたといい、鍛えた体を凶器として利用した被告には、重い刑罰が下るものとみられている。

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(文/Sirabee 編集部・浅野 ナオミ

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