G7開催地でコロナ感染者いきなり5倍増 五輪もやはり「関係者」に警戒を 

G7開催で大変な数の「関係者」を迎えた英国のコーンウォール州。なんとコロナ感染者が急増だ。

2021/06/21 23:05

新型コロナウイルス・COVID-19・SARS-CoV-2
(画像提供:アメリカ国立アレルギー感染症研究所)

新型コロナウイルスの感染爆発を防ぐためには、とにかく「密」を作らないことが重要。世界中の医療専門家がそう警鐘を鳴らし続けているなか、直近の2つのビッグ・イベントが「やはり感染者が急増。開催は失策だったのでは」という批判にさらされている。

1つは、南米サッカー界のトップを決める「コパ・アメリカ2021」。もう1つは、日本の菅義偉首相も参加したG7サミットだ。『i News』『BBC』などが伝え、世界に波紋が広がっている。


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■G7開催でコロナ感染者5倍増

イギリスで6月11日から13日まで開かれたG7サミット。ロンドンからかなり西に逸れた、コーン​ウォール州セント・アイブスの、カービスベイという土地が開催地として選ばれた。

ところが『BBC』は今月11日、G7の少し前から各国のメディアやセキュリティスタッフを招き入れていた『PednOlva』というホテルが、コロナ感染者の大量発生で一時閉鎖を余儀なくされたことを報じた。

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■若者の多くはまだ未接種

コーンウォール州およびシリー諸島では、今月8日までの週は10万人あたり110人だったコロナ感染者が、9日から15日までの7日間には、なんと672人に急増。510.9%、つまり5倍強という異様な増え方だ。

インド型変異株「デルタ」は、コーンウォール州ばかりかデボン州、ドーセット州、湖水地方など、他の避暑地でも猛威をふるい始めている。ワクチン接種率の高さが誇りのこの国でも、30歳未満はまだ多くが未接種だという。

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■偶然の急増ではない

そもそもセント・アイブスは人気のリゾート地であり、G7 の開催地とあってさらに大きな注目が集まり、夏休みで多数の観光客が訪れたと考えることも可能だ。

だが、イギリスのメディア『i News』は17日、セント・アイブスから20数km東に位置するファルマスで感染者が急増したことに触れている。そこはG7開催中、やはり多くの取材陣が宿泊先に選んでいたというのだ。


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■「関係者」はやはり要注意

この現象を見ても、「密」を作れば容易にコロナの感染爆発が起きることがわかる。各国の首脳と側近の感染予防対策は完璧でも、遠巻きの気の緩んだ関係者の間でウイルスが広がってしまうのだ。

東京五輪でも同じことが起きると考えると、やはり関係者の行動には十分な監視が必要になるだろう。大会開催まであと1ヶ月だが、来日する関係者や観客の人数を「ゼロにして」と望む声はいまだに多い。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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