ネズミ大量発生で阿鼻叫喚のオーストラリア 就寝中に眼球を狙われた被害例も

「1匹いたら100匹いる」と言われる厄介なネズミ。火災や事故の原因にもなるため、恐怖は大きい。

2021/06/21 08:30

ネズミ
(ValeriMak/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

近年、ネズミの大量発生が問題となっているオーストラリア。その被害の数々を、イギリスの『The Sun』など海外メディアが報じている。


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■就寝中、目元に痛みが

ニューサウスウェールズ州で先週、農家を営んでいる女性がネズミに眼球を狙われたことが、大きな話題になった。就寝中に突然目元に痛みを感じて飛び起きたところ、枕元にネズミがおり、まぶたには噛みつかれた痕がはっきりと残っていたという。

細菌感染の恐れがあることから、女性は病院で検査を受けた。大事には至らなかったが、「30年間生きてきて、これは最悪な出来事だったわ」とメディアに語っている。ネズミは夜行性ゆえ、主に人々の就寝中に家の中を動き回っているのだ。

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■夜も眠れぬ人々

また、ナロマインという田舎町に住むミック・ハリスさんは、就寝中に何かフワフワとした生物が耳元から顔に上り、横断する感触を覚え、ゾッとして目が覚めた。

ベッドから出てみると、やはりそこにはネズミの姿が。ベッドの下に罠を仕掛けてみたものの、ネズミはなかなか捕まらず、一睡もできなくなってしまったという。

ミックさんの妻も以前、就寝中にネズミに指を噛まれたことがあった。不安を募らせている夫妻は、メディアの取材に「子供たちも夜中に突然起きてしまい、『ネズミがいる!』と泣き叫ぶんです」と話している。

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■ネズミ被害に保険適用なし

ネズミによる被害はそれだけではない。先月は同州ナラブライで、ネズミがある一家の自宅を全焼させた。コンセントに差し込まれたプラグの電気コードを噛んだのだった。

また車の中に入り込み、シートベルト、ヒーター、チャイルドシートや電気コード類をかじられる例も。修理費が約85万円に及んだという被害者もいるという。

さらには、ネズミが車のボンネットに巣を作り、気づかないまま男性が車を運転し、ブレーキがきかず危うく事故を起こしかけた例もある。ネズミによる被害は自動車保険ではカバーされず、大変な痛手だったという。


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■ネズミ算式の恐るべき繁殖力

年々悪化する一方のネズミによる被害。放っておくと歯が伸び続け、食べられなくなるネズミにとって、固い物を噛んで歯を研ぐことは本能だという。さらに、ネズミの旺盛な繁殖力も大きな一因だ。

ネズミの寿命は約3年。わずか生後6週で繁殖が可能になり、メスは3週間ごとに10匹の子を産み、出産の翌日から再び妊娠することができるという。つまり良好な環境があればだが、オス・メスたった2匹のネズミが3ヶ月後には400匹に増え、あっという間に数万匹にもなるのだ。

この深刻なネズミ問題の解決に向け、ニューサウスウェールズ州政府は、国内での使用が禁止されているブロマジオロン入り殺鼠剤を使用する許可を求めているという。

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(文/しらべぇ編集部・桜田 ルイ

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