絵本作家の母親を監禁・虐待容疑により逮捕 栄養失調で重症の養子3人は保護へ
被害に遭った3人の子は、いずれも養子だった。養子縁組を行う組織も、児童文学作家である彼女を「良き母親になってくれる」と信じていたのだろう。
![絵本の読み聞かせ](https://img.sirabee.com/wp-content/uploads/2021/01/GettyImages-1094299670-2.jpg)
米国・フロリダ州でこのほど、児童文学作家の女が逮捕された。夫と共に3人の子供に対し、ひどい虐待を繰り返していたことを地元メディアの『WFTV』『WESH-TV』などが報じ、話題は世界のメディアにも広がっている。
■絵本には高い評価
児童文学作家として知られているセミノール郡カッセルベリー市のジェニファー・ウォルフタル(41)が、3人の我が子に対する監禁、虐待、ネグレクトほかの容疑につき今年の元旦に逮捕された。
彼女が昨年に発表した、本物の友情を子供たちに教える絵本『A Real Friend』は、特に好評だった。
■虐待などを疑った病院が通報
事件は昨年末、夫のジョゼフがひどく体調が悪い8歳の子供を病院に連れて行ったことで発覚。その子はブドウ球菌感染症に伴う皮膚感染症、肺炎、肝不全を起こしており、打撲傷や擦過傷も確認された。
病院からの通報で警察は母親のジェニファーの身柄を拘束し、児童保護当局がほかの2人の子供を保護。病院で検査を受けた結果、いずれも栄養失調と感染症が判明した。3人は、養子縁組の組織を通じて迎えた養子だった。
■母親がより深刻な虐待
子供たちは自宅のある部屋に何週間にもわたり監禁され、シャワーを浴びることも許されず、食事も満足に与えられていなかった。ジェニファーの供述により、犯行に関わっていたことがわかった夫のジョゼフも、25日に起訴された。
夫婦の身柄は郡の拘置所にあるが、父親のジョゼフにのみ、日本円にして2,200万円の保証金で保釈のチャンスが与えられている。
■両親から虐待を受けた経験は?
しらべぇ編集部が全国の20~60代の男女1,328名を対象に調査したところ、「両親から虐待を受けたことがある」と回答したのは全体の13.7%。7人に1人という割合は、高い印象だ。
幼い頃に受けた虐待の苦しみや恐怖が、被害を受けた子供の性格や人生観を変えてしまうことは知られている。本人が親になって同じように我が子を虐待してしまい、世代間の連鎖を自覚して苦しむ例も少なくない。子供に対する虐待の長期的な影響を、今一度よく考えたいものだ。
・合わせて読みたい→1年半トイレに監禁されていた妻を保護 夫は「精神が不安定だから」と釈明
(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)
対象:全国20代~60代の男女1,328名(有効回答数)