2歳児がマスク拒否し強制降機になった一家　激怒の動画公開に「当然だろ」の声も

空の旅では、新型コロナウイルスを周囲にまき散らさない、ウイルスを寄せ付けないという個々の意識や努力が、とても重要になるが…。

2020/12/19 09:30

数時間にわたり、「密」の状態が避けられない旅客機という空間。もしも、近くにマスクを着用してしない幼い子供がいたら、どう感じるだろうか。興味深い話題を旅行業界のメディア『Travel Pulse』、地元メディアの『CBS News／デンバー』などが伝え、物議を醸している。

今月11日、エリズ・オーバンさんとその家族は、米国・コロラド州のデンバー国際空港からニュージャージー州のニューアーク・リバティー国際空港に向かおうと、ユナイテッド航空の旅客機に乗り込んだ。

エリズさんや夫はすでにマスクをしており、2歳の娘エデリーンちゃんにも着用させようとしたが、どうしても嫌がり拒否したという。

そこに男性の客室乗務員が現れ、「お客様、残念ながら、お荷物をまとめていただかなければならないようですね」と声をかけてきた。娘がマスクをしないため搭乗規定に反するとして、一家は降機を命じられてしまったのだ。

夫はマスクを着用させようと必死だが、エデリーンちゃんは断固拒否し、はぎ取ってしまう。エリズさんは涙を浮かべながら「大目に見てやってほしい」と懇願したものの、例外は許されないとして、客室乗務員の態度は変わらなかった。

機体はすでに滑走路を目指していたが、一家を降ろすため再びゲートへ。ユナイテッド航空利用者の上級会員のひとつ、「プレミアシルバー会員」でもある夫にとって、それは非常に不快で屈辱的な経験だった。

チケット代は全額返金となるも納得がいかないとして、一連のやりとりを動画で公開したエリズさん。世界には、子供向けのかわいい絵柄のマスクを配布している航空会社もあるが、そうした工夫や歩み寄りはなかったようだ。

この客室乗務員の対応について、人々は掲示板などでさっそく炎上。「2歳の子にそこまで厳しくしなくても」「態度が冷たくて利用が嫌になる」といった批判の声が上がった。

だがユナイテッド航空は、公式ウェブサイトで「2歳以上の搭乗者はマスク着用の義務がある」と明記していた。そのため「子供だから容赦して、というのは甘えだ」「規定を守らなければ降機で当然」といった厳しい声もあるようだ。

（文／しらべぇ編集部・浅野ナオミ）