経営難のレストランに最悪なイタズラ行為 21食分を調理もニセの注文と判明

このコロナ禍においては、多くの飲食店が経営難を訴えている。ひいきの店を何とか助けたいと考える顧客も多いが…。

2020/12/15 10:00

電話・犯罪
(takasuu/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

新型コロナウイルス感染拡大で大打撃を受けている飲食業界。テイクアウト・メニューの充実や、デリバリーサービスを行うなど、どこも生き残りをかけ必死に営業を続けている。

そんな中、あるレストランが悪質ないたずらに泣かされた。事件は掲示板で話題になり、オーストラリアのメディア『News.com.au』や英国の『The Sun』を通じて世界に拡散中だ。


関連記事:弁当店の生命線である自転車が盗難被害に 店主は「良心あるならそっと返して」

■21食分もの注文に店は感激

このほどオーストラリア・メルボルンのヤラ・バレーにある小さなレストランに、日本円にして約13,300円という21食分ものデリバリー注文が入った。

新型コロナウイルス流行の第3波の影響で、こうした注文は何より有難いものだった。大量の野菜、米、肉などを調理し、パックに詰め、温かいうちに届けたいと店主は配達を急いだという。

関連記事:過剰反応か正当防衛か 「万引き犯」に反撃した高齢の女性店主が起訴される

■「騙されるなんてバカだな」

だが指定されたアドレスは存在しなかった。店主は「今向かっていますが、あなたのご住所が探せず困っています」と依頼主にメッセージを送っている。

ところが店主に戻されたのは、「まんまと騙されてバカだな」という最悪な返事だった。大量の注文が悪質なイタズラだったとわかり、代金も回収できないまま店主は店に戻るしかなかった。

関連記事:小林麻耶、SNS上の誹謗中傷に涙の訴え 「まだ生きてるのか」と言われた過去も

■顧客ファーストの姿勢を貫く

なんと冷酷なジョークだろう。家族経営の小さなレストランは今、どこも深刻な状況にあえいでいる。激しい怒りを覚えたであろうに、店主はそのメッセージに「とんだ失望感をありがとう、あなたに幸あれ」と返し、意識して“顧客ファースト”の姿勢を貫いた。

すると相手からはさらに、「誰がお前のまずい料理なんて食うかよ。うちには主婦がいるんだ」というメッセージが。店主はこれにも「その女性に幸あれ」と返すのみだった。


関連記事:『艦これ』聖地のバーガー店が台風で倒壊 店主は「なんとか復活させたい」

■フェイスブックから掲示板へ

店主はやりとりされたメッセージをスクリーンショットで撮り、フェイスブックの「ヤラ・バレー(メルボルン)地区」のアカウントに、画像を添えてこの件について投稿。どのレストランも警告するよう訴えた。

これが有名掲示板サイト『reddit』にも紹介され、話題は海外へも拡散。ユーザーからはあまりに悪質ないたずらを働いた者に対する厳しい批判、そしてひどい挫折感や失望感を味わったレストランに同情するコメントが数百件も寄せられている模様だ。

・合わせて読みたい→弁当店の生命線である自転車が盗難被害に 店主は「良心あるならそっと返して」

(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

【Amazonセール情報】ココからチェック!