40代のベビーシッターが6歳男児を殺害 現行法で追えないドラッグを摂取し「記憶なし」

闇で密かに流通する危険ドラッグの恐怖。日本はいつまで対岸の火事と言っていられるだろうか。

2020/11/28 07:40

 ベビーシッター
(yaoinlove/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

脳や気分を激しく興奮・高揚させるドラッグを使用した者が、とんでもない事件を起こしておきながら、当時の記憶がないと主張することがある。犯行動機がまったく見えてこないケースも、増える一方だ。そんな許しがたい事件の話題を、『7News』『The Sun』などが伝えた。


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■母親は出産のため入院中

ロシア・サラトフ州のエンゲリスで、セルゲイ・ポドゴルノフ(47)という男が、友人の息子を殺害した容疑で逮捕された。亡くなったのは、エレナ・クズネツォワさん(36)という主婦の6歳の息子。首を切断されるなど、犯行は極めて残忍なものだった。

エレナさんは当時、パートナーのミカイル・グルシンさん(33)との間にできた6人目の子を出産するため、病院の産科に入院していたという。

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■友人の男をベビーシッターに

数日間自宅を離れるにあたり、エレナさんは15歳の長女アリーナさんが頼りになると考えたが、ミカイルさんは自身も仕事で外出がちなことから、幼い子供たちの世話をしてくれるベビーシッターを探すことにした。

そこで友人のポドゴルノフ容疑者に依頼し、快諾を得たが、この男はじつはアルコールや薬物に依存する生活を送っていた。

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■本人も「よくわからない」

事件を警察に通報したのは、仕事から帰宅し、台所に頭部のない血だらけの遺体を発見したミカイルさんだった。

現場の状況から、ポドゴルノフが容疑者として身柄を拘束され、飲酒のほかデザイナードラッグを摂取していたことが確認された。犯行は認めるも、「あまり覚えていない。動機もよくわからない」と繰り返すばかりだという。

同容疑者については、向精神薬取締法違反も含め、有罪判決なら懲役15年の実刑判決が下るものとみられている。


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■デザイナードラッグとは

デザイナードラッグ(designer drug)の「デザイン」は医薬品設計のことで、現存の処方薬の効果をより高めたり、副作用などを低減させる目的で、薬物の分子構造を組変えたり化学修飾する。

向精神薬でもトリプタミン系やフェネチルアミン系、フェンサイクリジン系のデザイナードラッグが次々と出現しており、日本でも多数の死者を出している。薬物規制をすり抜けやすいことから、現行法での対処が年々難しくなっているという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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