柿を食べ過ぎた5歳児の胃に250グラムの「柿胃石」 破砕・摘出に驚きの9時間

胆石や尿路結石だけではなく、胃にも結石ができることをご存じだろうか。

2020/11/17 09:30

柿
(Nungning20/Getty Images Plus/写真はイメージです)

まったく聞きなれない病名だが、1年のなかでこの時期に集中して起きるのが「柿胃石」だ。放置すれば腸閉塞を招くことがあるため、柿好きな人はぜひとも知っておいたほうがいい。


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■柿を立て続けに4つ食べる

長く続く腹痛に苦しんだうえに薬が効かないとして、大きな病院で精密検査を受けた中国・福建省泉州の5歳の男の子。“ウェンくん”という名前のみが、明らかになっている。

最近の食事内容について医師が尋ねたところ、少年は2週間前のある日、あまりにもお腹が空いていたため、柿を立て続けに4つ食べたことを告白。ガリガリと固い柿だったという。

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■約250グラムの結石

少年の話で、11月から12月に患者が増える「柿胃石」を疑った医師は、さっそく腹部超音波検査を実施。すると胃に7×3センチ、約250グラムの大きな結石が存在することがわかった。

その石を破砕して摘出する内視鏡手術に要した時間は、なんと9時間。初期なら結石を分解する酵素剤を用いた治療法があるが、ウェンくんの胃の中の結石は、あまりにも大きすぎたという。

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■柿胃石ができると…

この少年に下された「柿胃石」という診断名。これは、柿の渋み成分であるタンニンが原因となって胃の中に結石ができるもので、空腹時にたくさん食べると、発症しやすくなることもわかってきた。

症状としては吐き気、嘔吐、上腹部の痛みなどがあらわれ、大きくなるにつれてシコリを感じることも。石の表面が胃壁を傷つけて潰瘍ができると痛みが増すほか、悪化により腸閉塞が起きて開腹手術が必要になる例もあるという。


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■柿は優秀な果物だが…

この季節の旬の果物として、人気がある柿。その渋みとして知られる柿タンニンについては、近年ではインフルエンザウイルス、ノロウイルス、腸管出血性大腸菌O157などへの抗菌・抗ウイルス作用について研究が進められるなど、有用性に大きな注目が集まっていた。

だがウェンくんを診察した医師は、「何事も『過ぎたるは猶及ばざるが如し』です。空腹での柿の摂取には特に注意してほしい」と、呼びかけているという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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