出会い系で見つけた男性との同性愛不倫から妻に高額保険金かけ殺害 夫に実刑判決

2年以上にわたる執念の捜査で事件について多くの事実が判明した。夫には同性の恋人が…。

2020/07/27 10:00

ゲイカップル
(milicad/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

妻の死により高額の保険金を手にし、もうすぐオーストラリアに高飛びする予定だった男。しかし警察はその直前に、妻殺しの容疑でこの男を逮捕・起訴した。捜査で見えてきた驚きの殺害動機も人々の大きな関心を集めている。


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■「妻は侵入者に襲われた」

英国・ノースヨークシャー州のミドルズブラで2018年5月、薬剤師のジェシカ・パテルさんという当時34歳の女性が自宅で絞殺遺体となって発見された。

ジェシカさんとともに薬局を営んでいた夫のミテシュ・パテルは、自分がジョギングで留守にしている間に誰かが自宅に押し入り、妻を襲ったと主張。

しかしジェシカさんの実家の家族は夫の犯行を疑った。「彼は嘘つき。モラハラや暴力に苦しめられている」とジェシカさんが度々漏らしていたためだ。

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■じつは同性愛者だった夫

これを受け、警察は夫のミテシュを被疑者として捜査を開始。意外な事実を次々と突き止めた。ふたりの結婚生活は9年になっていたが、ミテシュはじつは同性愛者で、出会い系アプリを通じて男性との出会いを楽しんでいたことが判明。

さらに妻の死で日本円にして2.7億円という高額の死亡保険金を手にしていたこともわかった。

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■凍結胚を保管していた目的

5年ほど前、子供を強く希望するも授からないとして、夫妻は不妊治療専門医を受診。クリニックにはその後、受精卵を培養した凍結胚が保管された。

だがオーストラリアの男性と親密な関係にあったミテシュは、じつは妻との子育てには興味がなかった。男性の暮らす土地に移住し、その凍結胚を用いた代理母出産で赤ちゃんを授かり、男性と共に育てることを秘かに計画していたのだ。


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■法廷ではDV癖の証言も

これらの事実を把握した警察は、ジェシカさんは邪魔になり、高額の保険金と凍結胚を目当てに夫に殺されたものと確信。ミテシュ容疑者はオーストラリア移住を決行する前に殺人罪ほかで起訴された。

このほどその事件の裁判が開かれ、法廷では夫妻の薬局の顧客が「私たちの目の前で奥様に毒づき、携帯電話を投げつけることもあった」とミテシュ被告のDV癖について証言。陪審員はわずか2時間50分の審理を経て有罪の評決を下した。

続いて判事が「最低でも30年間の服役を命じる」と実刑判決を宣告。被告の身柄はただちに刑務所へと送られた。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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