人気のひよこ豆に発がん性の疑い 残留農薬が危険なレベルと米国調査団体が警鐘

人の命にかかわってくる水、土壌、そして化学肥料や農薬。近年、食の安全性の問題について「真に頼れるのは独立性を保つ民間の調査団体」との声も多い。

2020/07/26 06:20

ひよこ豆
(Gingagi/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

西アジアが原産の豆の一種で、サラダのトッピング、スープ、カレーなどによく使用される茹でたひよこ豆。それをディップ状にした地中海料理の「フムス」も人気だ。ところが海外で今、このひよこ豆についての心配な話題が浮上している。


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■ひよこ豆に目立つ残留農薬

ワシントンD.C.に本部を置く、米国の非営利団体『エンビロンメンタル・ワーキング・グループ(略称EWG)』。農産品や飲料水などに含まれる残留農薬や有毒な化学物質、汚染物質について調査して30年ほどになる。

独立性を保つこの団体が、市販のひよこ豆とひよこ豆から作られるフムスに関し、残留農薬による発がんの危険性を指摘した。豆は全般的に食物繊維やミネラル類が豊富で、ヘルシーフードとして多用されることから、安全性が強く求められる食材でもある。

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■フムス60グラムを食べると…

ところがEWGが袋入りの乾燥豆、レトルトパック、缶詰入りなどひよこ豆37商品を検査したところ、9割から農薬の「グリホサート」が検出され、いくつかは非常に高い濃度を示した。同時に検査したエンドウ豆やレンズ豆においても、同様の結果だったという。

またディップ用の丸いカップに入ったフムスは、世界展開の有名フードブランド、あるいは大手スーパーマーケットチェーンによるプライベートブランドの多くが製造。

27商品のうち3分の1が60グラム(大さじ約4杯)を食べるだけで、1日あたり安全とされる農薬摂取量の基準値を超えてしまうことがわかったという。

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■オーガニックの表示がある商品を

EWGのオルガ・ナイデンコ博士は「アメリカ人の食卓に豆は欠かせません。グリホサートさえ使わなければ、本当に素晴らしい食材なのです。このまま使用が続くことは許されません」と豆の生産者や商品の製造者、そして食の安全管理を担当する当局の“甘さ”に怒りをあらわにしている。

また消費者に対しては、ひよこ豆などを購入する際はせめて無農薬・オーガニック・有機栽培といった表示のある商品を選ぶべきだと警告する。そうした商品からもじつは微量のグリホサートが検出されたが、土壌への使用を疑うほどの数値ではなかったという。


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■除草剤『ラウンドアップ』

グリホサートは世界一のシェアを誇る除草剤『ラウンドアップ』の主成分だ。

世界保健機関の下部組織である国際がん研究機関 (略称IARC)は、これが多用されている地域で非ホジキンリンパ腫という血液のガンが多数報告されているとして、2015年には「発がんリスク/グループ2A=ヒトに対しておそらく発がん性あり」と指定していた。

米国では近年、非ホジキンリンパ腫を発症した者が裁判で「グリホサートが原因」と認められ、日本円で数十億円規模の賠償金を製造元のモンサント社から受け取るケースが増加。同様の訴訟は12万5000件にも膨れ上がった。

2018年にモンサントを買収したドイツのバイエルは、今年6月には「1兆円を超える和解金を支払うことで問題を決着させる」と発表していた。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ

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