不正出血に気付いても新型コロナのせいで… 受診が遅れた看護師の子宮頸ガンは手遅れか

ガンの不安がよぎったら直ちに医療機関を受診したいもの。しかし今、医療機関はどこも新型コロナウイルスへの対応で手一杯だという。

2020/07/19 06:40

子宮
(metamorworks/istock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

早期発見・早期治療が何より重要になるがん。ところが欧米の病院は、今どこも新型コロナウイルスで手一杯という状態が続いている。そんな中、ある女性看護師は不正出血に不安を募らせたが、検査を拒否されてしまったという。


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■2月に気付いたわずかな出血

英国・グレーターロンドン東部の町クレイフォードで暮らし、ある病院の腫瘍科で看護師として働いていたデスティニー・ウェイドさん(28)。ボディービルディングが趣味という彼女が、性交後のわずかな出血に最初に気付いたのは今年2月だった。

ウェイドさんは、子宮頚部の細胞を綿棒で採取して行うスメア検査と呼ばれる子宮がん検診を3年おきに受けており、今年も3月に予定。その時に診てもらおうと軽く考えていたという。

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■「急いで検査しなくても」

ところが、かかりつけ医に予約しようとしたウェイドさんは、「年齢的にも子宮頸管ポリープの可能性が高い。焦らなくとも検査は半年後でいいでしょう」と断られてしまった。

どの医療機関も新型コロナウイルス患者の対応で手一杯という状態が始まっており、産婦人科も例外ではなかった。妊産婦や新生児を感染から守り安全な出産を確保するため、人や物を問わず、わずかな危険でもシャットアウトする必要があったのだ。

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■悪性度の高い子宮頸がん