「若者の魚離れ」って本当? シンプルだけど「きちんとごはん」の印象も

農林水産省のサイトで「魚離れ」と検索すると、本気で懸念している感満載の量が…

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スーパーや魚屋で、塩焼き用のサンマが並ぶのを見て「秋だなあ」と感じる季節。

その一方で、「若者の魚離れ」が話題になるなど、骨をよけたり、皮やワタを苦いと感じたりして、嫌う人が増えているという意見も。

農林水産省のサイトで「魚離れ」と検索してみると、水産庁が発表した「平成20年度 水産白書」ほか、約 1,420 件がヒットするなど、本気で懸念している感が満載。食文化の変化に対する課題として、重要視していることが伺える。

しらべぇ編集部では、全国の20~60代の男女1,349名を対象に「焼き魚が好き」か、意識調査を実施した。


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■意外と多数派

全体では「大好き」32.7%と「まあまあ好き」47.1%で「焼き魚が好き」な人は、ほぼ8割の79.8%。予想外の多数派ぶりで、「魚離れ、してないのでは?」という印象。

一方、「あまり好きではない」15.3%と「嫌い」4.9%で「焼き魚は苦手」な人は、20.2%に留まった。

男女別に見ると

「大好き」「まあまあ好き」と回答した「焼き魚が好き」な人の割合は、男性が76.6%に対し、女性は83.0%と、6ポイント以上の開きが。

さらに、「焼き魚が好き」な人を性別・年代別で見てみると、

女性は20代を除き、8割超え。男性も30代以外は7割を超えており、60代男性が全体で最も高い89.2%という結果に。

年代に比例して上昇する傾向はあるため、「若者の魚離れ」の兆しがなくもないが、魚料理の定番のひとつ「焼き魚」に対し、まだまだ過半数が「好き」と回答している状況だ。

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■一番旬を感じる

実際に「焼き魚が大好き」という人に、話を聞いた。

「もちろん、お肉だって大好きですよ。でも、白飯に味噌汁、焼き魚って、シンプルだけど『家庭料理』って気持ちがして、いいなぁ…って。あと、ちょっと煮物とか、漬物とかあると最高。定食屋なんかで焼き魚定食があったら、積極的にオーダーします。


忙しいと、ファーストフードやラーメンとか、お腹を満たす“だけ”のものになりがち。それはそれでいいんだけど、『きちんとしたもの、食べたいな』って気持ちになる時って、焼き魚定食的なものを求めているんですよね」(20代・男性)


「塩鮭とか干物は別にして、生の魚はお肉よりも保存がしにくいし、子供がいるのでどうしても肉料理になりがちですね。でも、夫も私も魚が好きで、子供たちにもバランスよく、好き嫌いなく食べてもらいたいので、焼き魚の頻度は多い方だと思います。


一年中食べられるようになった食材が多い中で、魚は旬がはっきりしているし、美味しい時期に安くなるものが多いのも嬉しい。今の日本で食べ物の旬を一番感じられるのは、魚なんじゃないですかね」(30代・女性)


世界的な和食ブームや温暖化の影響などさまざまな要因もあり、庶民の魚が高値になることもあるが、ごはんと味噌汁と焼き魚が軸の食事は、日本人のDNAに刷り込まれた食卓の風景のひとつなのかも。

お肉もいいけど、旬の美味しい魚を味わってみては。

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(取材・文/しらべぇ編集部・くはたみほ 参考/農林水産省

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo
調査期間:2017年8月25日~2017年8月28日
対象:全国20代~60代の男女1349名(有効回答数)

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Sirabee編集部

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